5800Xを入手したので空冷でいろいろ検証してみます。
めちゃくちゃ熱いので検証しがいがあります。
Ryzen 7 5800Xを入手しました
5800Xを入手しました。特にゲームをするなど必要性はなかったのですが、超高速なブラウジングを求めて購入しました。
現在の価格が50,000円越えとかなり高いです。シングル性能が非常に高くIntelより消費電力が非常に低いため、価格が高いのだと思われます。が、にしても高いです。Intelの12世代CPUに期待です。
爆熱のためか付属のCPUクーラーがありません。高性能なクーラーを自前で用意してね。ということでしょう。
Ryzen 7 5800X はどRyzen CPU よりも熱い
公式サイトより
CPU | 5950X | 5900X | 5800X | 5600X |
コア数 | 16 | 12 | 8 | 6 |
スレッド数 | 32 | 24 | 16 | 12 |
TDP | 105 | 105 | 105 | 65 |
コア当たりのTDP(TDP/コア) | 6.56 | 8.75 | 13.1 | 10.8 |
他のCPUより群を抜いてコア当たりの消費電力が高いです。
しかもこれはTDPです。ここからブーストするとさらに消費電力が高くなるため、TDPからは予想ができないほど爆熱になります。
空冷では冷やしきれないのが定説?(事実?)
いろいろなレビューや書き込みを見ていると空冷ではDeepCoolのAssasin 3やNoctuaのNH-D15などの空冷最強と呼ばれる空冷クーラーが推奨されていることが多かったです。
実際必要なのか様々なCPUクーラーを使って検証してみます。
検証環境
室温 | 25°±0.5 |
マザーボード | Asrock B550 Pro 4 |
グラフィックボード | GTX 1050ti |
CPUクーラー | 虎徹mark2 |
ケース | Versa H18 |
ケースファン | 3つ |
ファンの回転数
80°以上になるとすべてのファンが回転数が100%になるように調整しています。
CPUファン
虎徹に付属していたKAZE FLEXです。
最大回転数は1200RPMです。
ケースファン(フロント)
ALSEYEの1000RPMの12cmファンが2機です。
余っていたファンで、特筆するべきところがないごく普通のファンです。
ケースファン(バック)
PCケースのVersa H18に付属していたファンをそのまま使っています。
回転数は最高で1200RPMほどです。
検証ソフト
OCCTで10分間の負荷テストをかけます。負荷をかける必要がないと判断した場合、5分間で止めます。5分以上経過した場合は、10分間検証します。
消費電力変更ソフト:Ryzen Master
AMD公式のソフトです。PBO(Precision Boost Overdrive)から、簡単に、決めた消費電力内で自動的にブーストしてくれます。
今回はPBO設定にして、消費電力を変えていきます。
計測ソフト:Open Hardware Monitor
自動でグラフを作ってくれる無料のソフトです。
今回見るのはCPUのパッケージ温度、消費電力、周波数です。
負荷ソフト:OCCT (Ver 8.2.3)
無料で高性能なソフトです。CPUのほかにもメモリに負荷を与えることも可能なのでエラーチェックに使えます。
今回はCPUのみ負荷を10分間かけます。
設定は以下のようになっています
VS 虎徹mark2
デフォルト(無制限)
Ryzen Materの設定はデフォルトです。
まったく冷やしきれていません。5分で計測終了しました。
CPU温度が一瞬で90℃に到達してサーマルスロットリングが発生しています。
それに伴って、消費電力は一瞬140W強を記録しましたが約120Wに、動作周波数も4.5Ghz弱から4.25Ghz前後と、ともに低下しています。
消費電力と周波数が低下していますが、温度は90℃に張り付いていて、常にサーマルスロットリングが発生しています。
105W(TDP)
ここで一度TDPの105Wに大幅に下げてみます。
負荷をかけ続けても80℃以下を保っている(発熱<冷却力)ので問題なく冷やしきれています。
ファン回転数が最大だと冷やしきれているようです。
しかし、先ほどより動作周波数が低下しており、4.15Ghz前後になっています。
110W
5Wだけ上げた110Wに変更してみます。
83℃で安定しています。10分以上負荷をかけてみましたが、やはり83℃で安定していました。
動作周波数は最初は4.2Ghz前後で動作していましたが、83℃になると4.2Ghzになることはほぼなく、4.2Ghz弱で動作していました。
【結論】虎徹では冷やしきれない
室内温度25℃ではTDPの105Wが限界でした。
これから、ほかのCPUクーラーもいろいろ検証していこうと思います。